大学合格者数の正しい読み方 「延べ人数」「既卒生を含む」とは?
2026年10月20日
春になると、多くの高校が「東京大○名、早稲田大○名」といった大学合格者数を発表します。高校当てクイズもこの数字を使っていますが、数字の意味を知らずに比べると、思いちがいをしやすい数字でもあります。この記事では、合格実績を読むときに気をつけたい点をまとめました。例として、クイズに収録している60校(2026年10月20日時点)の2026年春の数字を使います。
1. 「合格者数」は「進学者数」ではない
発表されているのは、ほとんどが「合格した人の数」です。合格しても、別の大学に進学する人がいます。とくに私立大学は、国公立大学の結果を待つあいだの「押さえ」として受ける人が多いため、合格者数と実際に入学する人の数は大きく離れます。
2. 「延べ人数」なので、1人が何度も数えられる
多くの学校の数字は「延べ人数」です。1人の生徒が早稲田大の3つの学部に合格すると、早稲田大の合格者は3人と数えられます。収録60校の合計を見ると、東京大1,721人に対して、早稲田大4,961人、関関同立(関西大・関西学院大・同志社大・立命館大の合計)6,779人です。1校で関関同立に500人以上の合格を出している学校もありますが、これは1人が複数の大学・学部に合格した分を足し合わせた数字です。
国公立大学は、前期・後期の日程の関係で、1人が合格できる大学の数が限られます。そのため、国公立大学の合格者数は私立大学よりも「人数」に近い数字になります。
3. 「既卒生を含む」かどうか
浪人して翌年以降に合格した卒業生(既卒生)の数を含めるかどうかは、学校によってちがいます。高校当てクイズでは、すべて「既卒生を含む」数字にそろえています。学校によっては「現役生のみ」の数字も別に出していて、比べる場合は同じ基準の数字どうしで比べる必要があります。
4. 学校の大きさがちがう
1学年の生徒数は、200人ほどの学校もあれば、400人を超える学校もあります。合格者数は人数なので、生徒数の多い学校ほど大きくなりやすいことを忘れないようにしましょう。同じ「東大30人」でも、学年の人数がちがえば意味が変わります。
5. 発表していない大学がある
すべての学校が同じ大学の数字を発表しているわけではありません。収録60校のうち、関関同立の人数を発表していないのは19校、国公立医学部は15校、明治大は8校でした。発表していない理由は学校によってさまざまで、その大学に合格者がいないという意味ではありません。クイズでは、発表されていない項目は「非公表」と表示しています。
大学の分け方にも決まりがある
「国公立医学部」に東大の理科三類を入れるか、防衛医科大学校を入れるか、といった分け方も学校によってちがいます。高校当てクイズでは、次のルールで数字をそろえています。
- その他旧帝大:北海道大・東北大・名古屋大・大阪大・九州大の合計
- 国公立医学部:国公立大学の医学部医学科と防衛医科大学校の合計(東大理科三類は含めない)
- 関関同立:関西大・関西学院大・同志社大・立命館大の合計
この分け方のため、学校が発表している「医学部合格者数」と、クイズの数字が一致しないことがあります。
合格実績は「学校の進路の特色」を知る手がかり
こうした注意点をふまえると、合格者数は「学校の順位」を決めるものではなく、その学校の卒業生がどの地域の、どんな大学に進むことが多いのか、という特色を知る手がかりだといえます。関東の高校は早慶、関西の高校は関関同立が多い、地方の高校は地元の旧帝大が多い、といった傾向は、60校の集計記事でくわしく紹介しています。
数字は各高校の公式発表(2026年春の大学入試)から当サイトが集計したものです。正確な数字や最新の情報は、各高校の発表をご確認ください。