2026年10月21日
素数占いでは、生年月日の8桁の数に最も近い素数を「運命の素数」とし、その素数が双子素数やセクシー素数などに当てはまるかを調べて性格を読み解きます。では、それぞれの種類はどれくらいの割合で出てくるのでしょうか。1940年1月1日から2025年12月31日までの31,412日すべてを、素数占いと同じ計算で調べました。
| 素数の種類 | 条件 | 割合 |
|---|---|---|
| 4n+3型 | 4で割ると3余る | 51.4% |
| 4n+1型 | 4で割ると1余る | 48.6% |
| セクシー素数 | 6ちがいの数も素数 | 22.8% |
| エマープ | 逆から読んだ別の数も素数 | 15.9% |
| いとこ素数 | 4ちがいの数も素数 | 9.4% |
| 双子素数 | 2ちがいの数も素数 | 8.9% |
| ソフィー・ジェルマン素数 | 2倍して1を足しても素数 | 7.8% |
| 安全素数 | 1を引いて2で割っても素数 | 5.1% |
| 回文素数 | 逆から読んでも同じ数 | 0% |
| メルセンヌ素数 | 2のn乗から1を引いた形 | 0% |
1つの素数が複数の種類に当てはまることがあるので、合計は100%になりません。
「6ちがい」のセクシー素数は22.8%、「2ちがい」の双子素数は8.9%。同じ「近くにもう1つ素数がある」でも、6ちがいのほうがずっと多く見つかります。
理由は3で割った余りです。5より大きい素数は、3で割ると1余るか2余るかのどちらかです。2を足すと、余りが1の素数は3で割り切れてしまうので、双子素数になれるのは余りが2の素数だけです。4ちがいのいとこ素数も同じように半分が除かれます。ところが6は3の倍数なので、6を足しても3で割った余りは変わりません。3で割り切れる心配がないぶん、6ちがいの組は見つかりやすいのです。数学では、6ちがいの組は2ちがいの組の約2倍あると予想されていて、誕生日の数でもその傾向がはっきり出ました。
「12321」のように逆から読んでも同じになる数を回文数といい、素数でもある数を回文素数といいます。ところが、運命の素数が回文素数になる誕生日は、31,412日の中に1日もありませんでした。
これは、桁数が偶数の回文数は、必ず11で割り切れるという性質のためです。11の倍数は、各桁の数字を1つおきに足し引きすると0か11の倍数になります。8桁の回文数(たとえばabcddcba)では、この計算をすると必ず0になるので、どれも11の倍数です。そのため、11そのもの以外に、桁数が偶数の回文素数はありません。生年月日の8桁の近くの素数は8桁なので、回文素数にはなれないのです。
メルセンヌ素数は「2のn乗−1」の形の素数です。2のn乗はとびとびにしか現れず、生年月日の8桁(1,900万〜2,100万あたり)の近くでは、224−1=16,777,215(素数ではない)と、225−1=33,554,431(素数ではない)しかありません。そもそもこのあたりに2のn乗−1の形の素数がないので、誕生日からメルセンヌ素数が出ることはありません。「好きな数字で占う」で8191(213−1)や131071(217−1)を入れると見ることができます。
素数(2を除く)は、4で割ると1余る「4n+1型」と、3余る「4n+3型」に分かれます。どちらも長い目で見ると同じ数だけあることがわかっていますが、ふつうの範囲で数えると、4n+3型のほうがほんの少し多くなることが知られています。19世紀の数学者チェビシェフが気づいたことから「チェビシェフの偏り」と呼ばれます。
誕生日の運命の素数でも、4n+3型が51.4%、4n+1型が48.6%と、3型がわずかに多くなりました。占いの数字の中に、数学者が注目してきた素数のふしぎな性質が顔を出しているのです。
割合は素数占いと同じプログラム(js/prime.js)で計算しました。運命の素数は誕生日の数そのものが素数ならその数、そうでなければいちばん近い素数です。占いの読み解きはエンターテインメントです。